原型炉の構造概念
経済性の高いプラズマ運転(高ベータ運転)のためには、プラズマ周りに金属シェルを設置してプラズマ周辺部に発生する不安定性を抑制することが不可欠です。金属シェルは、左図のように、折り込みのある鞍型シェルの集合体としてプラズマを取り囲むように設置すると効果的です。隣接する折り込み部分に流れる電流が打ち消しあうので、プラズマからみるとあたかもトーラス方向に一続きの金属壁があるように見えるからです。
上のようなシェル構造を原型炉SlimCSの炉構造に反映するため、ブランケットを固定ブランケット(廃炉になるまで使用)と交換ブランケット(2,3年ごとに交換)に分割し、それらの間に鞍型シェルを挟み込む構造としました。