炉心プラズマ研究部では、平成8年度より数値トカマク(NEXT)計画を推進してい
ます。この計画は、超並列計算をはじめとした近年の計算科学の著しい発展を背景に、プラズマの振舞いを規定している基礎方程式にできるだけ忠実に従うことにより、プラズマ中で展開している現象を計算機上に再現し、核融合プラズマの複雑現象の物理的解明を図ることを目的としています。このような核融合プラズマシミュレーション研究の推進にあたっては、その物理手法・計算科学手法において、核融合研究の分野のみならず幅広い学問分野の英知を結集する必要があります。そのため、本 NEXT 研究会においては、核融合・プラズマ物理を中心に光量子物理、天体・宇宙物理、流体物理および数値計算物理など、広範囲の関連研究分野の方々の参加・報告をお願いし、企画させていただいています。
第4回 NEXT 研究会は、平成11年3月17日、18日に東京本部で開催され、57名(所外研究機関から22名)の方々からの参加を得、25件の発表がありました。なお、当日の出席者名簿およびプログラムは、それぞれ、下記に示しています。
今回は NEXT 計画の中心課題である、輸送現象・電磁流体(MHD)現象、および高温のプラズマと固体が接する境界層(ダイバータ)現象解明のためのシミュレーション研究の進展を中心に、レーザー核融合、光量子物理、天体・宇宙物理等におけるシミュレーション研究、さらに、このような大規模なシミュレーション研究を支える超並列基盤技術・可視化技術、およびそれらを駆使した研究システムに関しても報告していただき、活発な議論がなされました。
これらの発表は今後のNEXT 計画の着実な推進に資するものであり、ご多忙中にもかかわらず、本研究会に出席していただいた諸先生方にお礼申し上げます。
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