炉心プラズマ研究部では、原研の計算科学の一環として平成8年度より数値トカマク(NEXT)計画を推進している。そのため、計算科学推進センターの協力を得て、第2回NEXT研究会を平成9年1月13日〜14日に東京本部で開催した。本研究会は、核融合プラズマ物理を中心に天体物理、流体物理、および数値計算法など幅広い関連研究分野との情報交換を目的としており、35名(所外研究機関から17名)の方々から参加を得、19件の発表があった。
本研究会では、核融合プラズマから天体プラズマにわたるシミュレーション研究の最近の話題、並びに超並列計算機利用技術等のシミュレーション手法を中心とした発表が行われ、活発な議論が交わされた。そのうち、トロイダル配位におけるプラズマ乱流の粒子シミュレーションのように乱流現象の理解から乱流の制御をめざす研究や核融合だけでなく、太陽、天体にわたる磁気リコネクションのシミュレーション研究の発表は、核融合研究開発や学際領域にわたる研究においてインパクトの大きいものである。また、今後のNEXT計画の効率的な推進上、有益な発表であった。
本研究会では、第1回研究会に比べて多数の参加者及び発表があり、これは超並列計算機を用いたシミュレーション研究に対する関心の高さとともに、プラズマ物理におけるシミュレーション研究の進展を物語っている。今後とも計算科学技術推進センターとの密接な協力のもので年1回程度の研究会を開催し、NEXT計画の着実な推進に資するとともに関連分野との学際的交流を深めていく予定である。
ご多忙中にもかかわらず、本研究会に出席していただいた諸先生方にお礼申し上げます。
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