トロイダル磁場コイル電源
特徴
最大52.1kAの電流を通電してトロイダル磁場コイルを励磁して真空容器中心で最大4テスラの磁場を発生させることができる電源です。
本電源は、275kVの商用系統から受電する系統電力系電源(系統系)と電気エネルギーを回転エネルギーとしてフライホイールに一時的に蓄え、放電時に放出・発電する電動発電機電力系電源(MG系)から構成されています。
電源構成
電源制御系
トロイダル磁場コイル電源の制御システムは、大きく3つに分類されます。
- 運転管理系
装置・機器の運転状態を監視します。
- 放電管理系
コイル励磁のための装置・機器のシーケンス制御、つまり電動発電機の再加速、等を行います。
- 保護インターロック系
装置・機器の安全・保護を行います。
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電源制御系模式図 |
これらの制御システムは、CAMAC(Computer Automated Measurement and Control)規格のクレートで構成されていますが、CAMACクレートの製造中止および上位計算機(全系)におけるVMEbus規格システムの導入に伴い、運転系をVMEbus規格のクレートに置き換えました。今後、放電系もVMEbus規格のクレートに置き換える予定です。
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トロイダル磁場コイル電源 運転パターン |
トロイダル磁場コイル電源電動発電機
トロイダル磁場コイル電源電動発電機は、4GJのエネルギーを蓄えることができます。4GJという莫大なエネルギーを蓄えるために、電動発電機の回転子の下部に107トンのフライホイール6枚を直結しています。従って、回転体の総重量は、1千百トンに上り、そのはずみ車効果は、16,000ton-m
2となります。
電動発電機スペック
出力 |
215,000kVA |
電流 |
6,896A |
電圧 |
18,000V |
力率 |
0.85 |
回転数 |
600〜420rpm |
周波数 |
80〜56Hz |
はずみ車効果 |
16,000ton-m2 |
放出エネルギー |
4,020MJ |
駆動方式 |
サイリスタ駆動 |
駆動装置出力 |
19,000kW |
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フライホイール(1枚)
直径6.6m、厚さ400mm、重量約107トン
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