核融合エネルギー研究開発部門
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JT-60、世界最高の効率でプラズマ電流の発生に成功
− 高周波加熱を組み合わせて −
平成12年7月18日
日本原子力研究所

 日本原子力研究所(理事長 村上健一)は、臨界プラズマ試験装置(JT-60)において、国際熱核融合実験炉(ITER)のプラズマ電流発生装置として有望な、効率の高い負イオン方式による中性粒子ビーム入射装置を世界に先駆けて導入し、プラズマ電流の発生効率の向上を図ってきた。このほど、さらに高周波加熱によってプラズマの電子温度を高めることにより、従来の正イオン方式による中性粒子ビーム入射での効率の約3倍に当る、世界最高の効率(1.6兆キロアンペア/ワット/平方センチメートル)でプラズマ電流を発生させることに成功した。

 核融合炉の連続運転を行うためには、粒子ビームや高周波などで、プラズマを閉じ込める磁場を形成する電流(プラズマ電流)をプラズマ中に高い効率で発生させることが極めて重要である。粒子ビームによって電流を発生する効率を高めるためには、ビームのエネルギー(粒子の速度)を高めると共に、プラズマの電子温度を高めることが必要であり、両者を合わせた実験的検証が待たれていた。

 今回の研究成果は、ITERと同じ方式により、ITERで必要な高い電流発生効率を達成できる見通しを与えたものであり、世界の核融合研究開発へ大きく貢献するものである。